今回は我が家の飼い猫ういちゃんと実家のムギが、
「実際に飲み込んでしまったもの」
についてお話したいと思います。
幸いどれも大事には至らず、特別な処置や開腹手術をすることなく済みましたが、フェルトボールと人間の薬に関しては、当時は本当に真っ青になる出来事でした。
戒めとして、誤飲についてまとめておきたいと思います。
- 誤飲にはどうやって気がついたのか
- 誤飲時の猫の様子はどうだったのか
- 病院に行く時にやっておきたいこと
- 病院で聞かれたことと診察内容
- 獣医さんに聞いた「こんな状態だったら、開腹手術が必要だった」というポイント
【もくじ】タップできるよ!
猫の誤飲1・おもちゃのフェルトボールで5回連続リバース
羊毛フェルトで中に鈴を入れた、手作りのボール
市販の猫用ボールより一回り小さい
誤飲に気がついたのは、吐き出した物の中にフェルトが混じっていたから
部屋でくつろいでいた時に、隣の部屋でういちゃんが吐く音がしました。
猫によっては良く吐く子もいると思いますが、我が家の猫はあまり吐かない猫だったので、どうしたんだろう?と心配しながら隣の部屋に向かいました。
1度目に吐いた物の中には、それほど羊毛フェルトは混ざっていなかった
量的にはほんのひとかけら、羊毛フェルトが混じっている状態で、ほとんどはお昼に食べたキャットフードのように見えました。
とりあえずどこかにボールがないか、探すことに。
ボールを捜している最中に2度目、3度目のリバース
そして3回目のリバースで、羊毛フェルトの塊が出てきたのが確認できました。
ういちゃんは見るからに体調が悪そう
計5回吐いてしまった
1度目は大量のキャットフードと、羊毛フェルトのかけらを吐いたういちゃん。
鳴いたりすることはないものの、所在なさそうにウロウロしては立ち止まり、吐くことを繰り返しました。
- キャットフード大量・羊毛フェルト少量
- キャットフード少量・羊毛フェルト少量
- キャットフードほぼなし・羊毛フェルト大量
- ほぼ水分・白色~透明
- ほぼ水分・黄色~黄緑色
遠くを見つめて元気のないういちゃん
5回目に吐いた後はやはり苦しく疲れたのか、気持ちの悪い人がやるように遠くを見つめ、元気のない様子でした。
わずか10分で病院に行くか迷うほど、落ち着きを取り戻す
荷物をまとめ、獣医さんに電話してさあ出かけよう!という準備が整ったころには、さっきまでの元気のなさがうそだったように、ういちゃんは落ち着いた様子を見せていました。
今から病院・・・いや行くよ!
無残な状態のフェルトボールが発見される!
カミカミペロペロして遊んだみたいね。
約1/4程度の大きさで、グチャグチャに咬まれた状態
中に入れた鈴は、かろうじてひっかかっていた
病院に行く前にやっておきたいこと
飲み込んだものの確認と、吐いた物の確認が大事です。
いつ、どれぐらいの量を食べて、どれぐらい吐き出せたのか、しっかり説明できるようにしておきましょう。
病院で聞かれた5つのこと
病院に着いたころには、すっかり元気になったういちゃんですが、経緯や症状を説明しつつ、獣医さんに見てもらうことになりました。
1・何を飲み込んだのか?・素材は何か
→フェルトボールを、むしって何度かに分けて飲み込んだ様子。見ていないところで飲んでいた。
2・どれぐらい吐き出せたのか?
→フェルトボールの、半分ほどは吐き出せた様に見えた。
3・いつ頃飲み込んでしまって、いつ頃吐き出したのか?
→推定だが、吐き出す30分ほど前に飲み込んだよう。吐いたのは今から40分ほど前。
4・何回吐いたか?どんな様子だったか
→5回吐いて、最後の2回は水分だった。最後に吐いて10分ほどで落ち着いた。
4・その後食欲はあるか?何か飲んだり食べたりしたか
→最後に吐いてから、少し水を飲んでいた
診察はほぼなし、自宅での経過観察に
大半は吐き出せているということと、現在は落ち着いた様子ということで、ういちゃんは自宅での経過観察となりました。
そしたらまた来てね。お大事に!
【フェルトボールの誤飲】内視鏡・開腹手術が必要な場合
- 胃や腸が閉塞してしまった場合
- 胃で大きくふくらんで、吐き出せない場合
ういちゃんの場合は、夜ご飯もしっかり食べ、水も飲み良く眠り病院から戻ってからはいつも通り過ごすことができました。
今考えても怖い・・・誤飲に気づけなかったらどうなるの?
- 1~2回吐いただけだった
- はいたものの中に、フェルトが見えなかった
- フェルトボールがなくなったことに気づかなかった
きっと我が家も、なかなか気づけなかったんじゃないかと思います。
飲み込んでしまった物がウンチとして出なかった場合は
もしかして誤飲?と思ったら、早めに獣医さんに相談を
誤飲に関しては、早ければ早いほど、多くの治療の選択肢が選べる可能性が高いです。
毎日の体調管理や仕草のチェック!
おもちゃの管理はしっかり。猫一人で遊ばせない!
ねぇ?フェルトボール出しっぱなしのめで子さん?
猫の誤飲2・人間の薬だって食べてみたい!即病院送りになったムギ
人間の抗菌剤の錠剤・一粒
美愛さんが食べてると、何でも美味しそうに見えるのにゃ。
落ちた薬を追いかけてパクリ!飼い主蒼白
即病院へ強制送還です。
ムギは全く気にしていない様子です。
嫌なのにゃーーー。
病院に行く前にやっておきたいこと
- 何の病気で、どんな症状のために出ている薬なのか
- 飲み込んだ量の把握
こんな薬の場合はとにかく急いで!
- 抗精神約
- 気管支拡張剤
- 血圧降下剤(高血圧の薬)
- 血糖降下剤(糖尿病の薬)
薬を誤飲してしまったら水を飲ませないように
効果を薄めようとしたり、飲み物で流し込もうとしたりすることは、逆効果であることが多いので止めましょう。
より吸収されてしまう可能性があります。
病院で聞かれた5つのこと
診察に不服なムギですが、薬を飲んですぐに病院送り。
朝1番、開いたばかりの動物病院で診てもらうことになりました。
1・何の薬を飲み込んだのか?・何のための薬なのか
→抗菌薬を飲み込みました。
2・どれぐらい飲み込んだのか?
→1錠。
3・いつ頃飲み込んでしまったのか?
→約20分前。
4・飲み込んでからの様子
→しっかり飲み込み、体調の変化はなし。
5・その後何か飲んだり食べたりしたか
→何も飲ませていません。
診察はほぼなし、自宅での経過観察に
薬の種類としては問題はないということで、ムギは自宅での経過観察となりました。
でも今日1日は傍で付き添って、体調に変化がないか見てあげてね。
【薬の誤飲】胃洗浄が必要な場合も
薬を飲んでしまったら、すぐに病院に来てね。
神に感謝します・・・!
誤飲に気づけなかったらどうなるの?種類によっては最悪のケースも
嘔吐・下痢などの症状や、呼吸困難やけいれんのような神経症状が出る場合もあります。
毒素によって貧血が起きたり血が止まりずらくなったり、最悪の場合不整脈や心不全により突然死を起こすこともあります。
とにかく早く病院に行くことが大事です。
猫の誤飲3・紐は全て飲み込まなかったことで自宅で対応できた
ルームウェアのズボンの紐
モグモグ・・ゲホ、ゲエホオ!
誤飲に気がついたのは、激しくむせて咳き込んでいたから
隣の部屋から、いつになく苦しそうな物を吐き出す音がしたので、慌ててムギを探しました。
ただごとじゃないと思いましたよ~。
発見したムギは、口から大量のうどんを吐いていた・・・ように見えた
でもすぐに、白い紐だということに気がつきました!
飲み込むのも吐き出すのも、困難な状態だった様子
長さのある紐だったため、なかなか全て飲み込むのは難しく、一部分飲んだところでむせて咳き込んでしまったようです。
飲み込んでしまったのは少しだった為、口から取り出すことができた
あの長さを飲み込んでたらと思うと、ぞっとするわ。
紐の誤飲に気づけなかったらどうなるの?
ウンチとして出ない場合は腸閉塞を起こしてしまったり、紐の一部が引っかかり、腸が締め付けられ破ける危険性があります。
その場合は非常に危険な状態で、腹膜炎という致死的な状況を引き起こす可能性があります。
もし口や肛門から紐が出ていても無理に引っ張るのはNG
口や肛門から糸やヒモが出ていることがありますが、無理に引っ張ると消化器などを傷つけることになり危険です。
絶対に無理に引っ張るのはNG!
口の中から取り出せるときだけ、取り出してあげましょう。
猫の誤飲4・髪の毛を飲み込んだことでウンチパニック!要対策
猫の好きな長いひも状で、飼い主の匂いがついた髪の毛は猫にとって興味の対象です。
最初はグルーミングとしてナメナメしていても、揺れる髪の毛にじゃれ付いて噛み付いてくることも。
髪の毛を誤飲してしまったらどうなる?
- 口から吐き出す
- 消化器官を通って肛門から排出される
しかし体内で蓄積されてしまったり、消化器官で癒着してしまうこともあります。
特に大量に飲み込んでしまった場合は、胃腸で詰まってしまうこともあるでしょう。
その場合は手術が必要になります。
マンガ 天使の落し物
素足で踏んだのは、人生初でした。
髪の毛の誤飲はウンチ・パニックをひきおこした
髪の毛がうんちに絡んだことにより、キレが悪くなりトイレに失敗してしまった模様。
日本昔話的なオチで、うんこ踏んだのは天罰かな。
うんちの後にへっぴり腰で大暴れ。
後ろにうんちを引きずった状態で走り回る。
美愛がうんちを持ったところ、無事おしりから出てきた。
怖いのにゃ~!うんちが出ないのにゃー!
お願いだから止まってー!!!
同じ過ちは繰り返さない!誤飲の再発防止に努めよう
一度誤飲をした猫は繰り返しがち。
おもちゃの誤飲を防ぐ対策
猫の目の届くところに危険なものを置かない
おもちゃでなくても、おもちゃにしてしまう猫。
キラキラ光るものや咬むのが楽しいビニールやマットなどは、出来るだけ置かない様にしましょう。
おもちゃは必ずしまう
おもちゃは猫があけられない引き出しなどに、必ずしまいましょう。
大きくても、ちぎったりむしったりして飲み込む可能性があります。
本当に申し訳ないことをしてしまった・・・。大反省。
薬の誤飲を防ぐ対処
薬は放置せずにしまっておく
特に強い薬の場合は管理を徹底しましょう。
小さな動物が接種した場合命取りになることも。
薬を飲んでいる姿を見せない
好奇心旺盛な子猫や若い猫には、飲んでいる姿は見せないほうが良いでしょう。
落とした餌もすぐに口にいれてしまうような猫は、薬も飲み込んでしまいます。
何の匂いもしなかったし、美味しくもなかったでしょ。
興味を示しても、塗り薬、シロップ容器などをおもちゃとして渡さない
おもちゃにしていてついうっかり…。ということがないようにしましょう。
紐の誤飲を防ぐ対策
紐に興味を持たせないようにする
子猫の時から、毛糸や紐をおもちゃとして与えるのはやめましょう。
紐付きのおもちゃは管理に特に気をつける
紐が遊んでいる途中で切れてしまわないか確認しておきましょう。
遊んだ後は必ずしまうようにしましょう。
飼い主の衣類にも注意する
パーカーやジャージ、スウェットの紐など猫が引き抜いて遊ぶことのないように手の届かないところにおきましょう。
ほつれた糸は切っておこう
カーテンやカーペットのほつれで遊んで飲み込んでしまうこともあります。
見つけたら糸は切るようにしましょう。
処理が追いつかないようならしばらく隠す、もしくは処分を考えたほうが良いかもしれませんね。
髪の毛の誤飲を防ぐ対策
長い髪にじゃれ付くようならまとめる
髪の毛をおもちゃとして認識してしまわないようしましょう。
猫の前では梳かさないようにする
ゆらゆら揺れる髪の毛に興味をそそられるため、猫の視覚に入らない場所で梳かすようにしましょう。
落ちた髪の毛はすぐに回収する
出来る限り回収して、猫が髪の毛を食べてしまう可能性を減らしましょう。
排水溝の掃除はこまめに
大量に飲み込んでしまった場合は特に危険です。
お風呂場は他にも危険がいっぱいなので、立ち入り禁止にしてしまうのも良いでしょう。
髪の毛を隠す
夜間グルーミングとして髪の毛を舐めてしまう場合は、ナイトキャップなどを使って隠すのも良いでしょう。
猫の誤飲に気づいたら
猫の誤飲に気が付いた場合、出来るだけ早く動物病院へ行くことをおすすめします。
「元気だし行かなくて良いかな?」
「しばらく様子をみようかな。」
とつい思いがちですよね。でも早ければ早いだけメリットがあるんです。
早ければ治療が選べる可能性が高い
早ければ早いほど、受けられる治療の幅が広く、治療を選択出来ることもあります。
急性中毒になるチョコレートのように、あっという間に溶けてしまうもの、ユリの花のように猛毒となるものに関しては、助けるためにはとにかくスピードが勝負です。
早ければ猫の体の負担も少なくてすむ
異物が胃の中にある間に処置できれば、猫の肉体的にも、金銭的にも負担が少なくて済みます。
後で後悔しないためにも、大げさかなと思っても1度見てもらうと思います。
もしかしたら誤飲した?誤飲の症状・仕草をチェック
すぐに気がつければ良いですが、物によっては誤飲になかなか気がつけないことも。
誤飲させてしまった時すぐに気がつけるよう、毎日の体調管理や仕草のチェックも大切ですね。
何度も繰り返し吐く
元々猫は嘔吐しやすい動物ですが、目安として3回以上立て続けに繰り返し吐いた場合、誤飲の可能性があるので、何か無くなっていないか確認してみましょう。
吐く仕草をするが吐けない
何も食べていないのに口をパクパクさせたり、咳こむような仕草は、吐きたいのに吐けない可能性があります。
呼吸が苦しそう
異物が気道に入り込んでしまうことはほぼありませんが、喉につまると気道を圧迫するので、息ができなくなってしまいます。
食欲がない・元気がない
これだけであればただの体調不良である可能性もあり、獣医さんもすぐに判断することは出来ません。
もしも誤飲していた場合、その他の症状に気づけるか、なくなった物に気づけるかが鍵になります。
ねぇ?良く物を出しっぱなしにするめで子さん?
徐々に痩せてきた
こちらもすぐに判断することは難しく、後々誤飲が原因であったと判明することがあります。
私は毎日ういちゃんを抱きしめて体重のチェックをしていますよ。
猫の誤飲まとめ・大事な猫を守るために
整理整頓を心がけ、物の管理に気をつけよう
普段から拾い食い癖のある猫
子猫~3歳頃までの若い猫
は特に注意して気をつけましょう。
- 髪の毛
- おもちゃ
- 薬
- 紐
- ゴム
- ティッシュ
- ビニール
- 衣類
- スポンジ
- アクセサリー
- 電池
- 人間の食べ物
- 植物
- おもちゃや小さな小物はしっかりしまう
- 小さなごみはすぐ蓋付きのゴミ箱に捨てる
- 掃除はこまめにする
- 紐は引っ張っても抜けないようにしておく
- 薬の管理には十分に注意する
- 人間の食べ物はあげない
- 植物は置かない
- 咬んでしまう物は一度しまい、処分も検討する
体調管理や仕草のチェックを欠かさないようにしよう
- 何度も繰り返し吐く
- 吐くしぐさをするが吐けない
- 呼吸が苦しそう
- 食欲がない・元気がない
- 徐々に痩せてきた
誤飲に気が付いたらすぐに動物病院へ
異物を飲み込んだ時に安心できるのは、口から全部出てきたときか、あるいは便と一緒に全部出てきたときだけ。
猫の誤飲は「これくらいなら大丈夫」と安易に判断せず動物病院を受診しよう。